音楽療法は、赤ちゃんから最高齢者まで幅広く有効です。
音楽療法士の資格を取って、15年になりますが、
それより15年ほど前から、
音楽健康の会として、たくさんの施設に行っていました。
ほとんどボランティアで、有償でも、仲間の口座に入れて、
必要な楽器を買い足したり、
音楽療法士を学ぶ機関ができ、
正式に、音楽療法士の資格を取ったら、
音楽療法のお仕事がくるようになりました。
伺う施設は、いろいろなところがあります。
対象者も、様々です。
福祉作業所では、ミュージックベルをみんなで奏でることによって
一体感や、多くの人の前で発表する楽しさや、
合間に取り入れる、ゲームや、歌などを楽しみました。
毎年、福祉作業所のみなさんが、音楽教室の生徒さんたちといっしょに、
福祉大会の大きなステージに立つことは、
生徒たちも、福祉について。知ることができました。
高齢者施設では、
ほとんど会話も成り立たない方々が多く、
それでも、楽器を持ち、手や足や、指の体操や、頭の体操や、
様々なプログラムをこなしていらっしゃいました。
ほとんど寝ている状態の方が多いのですが、
自分の体を動かそう
大きな声で歌おう
楽器を使って、手足を動かそう
とする、高齢者の方がを見ていると、
自分たちもいつかこうなるかもしれない。
でも、少しでも動けるところを動かし、
誰かの役に立ちたいと思ったものです。
高齢者の方々も、自分たちがされるばかりでなく、
誰かの役に立つことが、うれしいのかもしれませんね。
また、歌の会では、月に二回、30名ほどの在宅高齢者が集まり、
お世話人さんが用意してくださる、歌詞カードに沿って、
片っ端から歌を歌いました。
そこでは、300曲ぐらいの歌詞カードが作られ、
行くたびに出される30曲ぐらいの、歌詞だけのものに、
曲をつけて、ピアノで弾きましたが、
知らない曲も、たまたまあって、困ったこともありました。
、たいていは知っていて、
「ああ~~私も、こんな古い曲を知っているなんて、
そろそろこのお仲間かしら」
なんて思ったものです。
でも、歌っているときのみなさんの顔は、それは生き生きとしていました。
そこに、民族楽器などを持っていただくと、
話題が広がり、世界の国への思いをはせて、
楽しい時間が、持てたものです。
今は、自宅で、近所の高齢者の方々に声をかけて、
歌の会を再開したいと思っています。
音楽療法は、目的を決めて、そこへ向けて、
どんな働きかけをするか、と言うことも大切ですが、
施設に入れない、一人暮らしのお年寄りに、
行くところを提供して、コミュニケーションを図るのも
大切なことではないかと、思っているこのごろです。